実習棟?研究棟

緊密に連携した実験?研究の拠点

第1教室

実習、研究に最高の環境で取り組むことができるよう、キャンパスの中心部から離れた静かな場所に設けられています。2棟の各フロアは渡り廊下で緊密に結ばれ、最新の実験?研究設備が導入されています。

実習棟

長時間の実習をスムーズに行う

実習風景

実習風景

実習棟の2~5階に実習室とコンピューター演習室を配置。安全面の配慮はもちろん、モニター画面で実験方法などを間近に理解できる実習室もあります。1階には、高度な薬学研究を支える機器分析研究施設やRI(ラジオアイソトープ)研究施設が設けられています。

研究棟

薬学の先端的研究に取り組む

実習?研究棟外観

実習?研究棟外観

研究棟は、薬学の先端的研究に取り組む13の専門研究室が中心的な存在です。また、実験?研究施設として、実験動物研究施設、電子顕微鏡室、DNA実験室、組織培養室、低温室などが設けられ、実習棟の施設とともに、学生や教員に活発に利用されています。

  • RI研究施設

    RI を利用して
    物質の挙動を探る

    放射線は高感度で検出できることから、RI(ラジオアイソトープ/放射性同位元素)を利用することで、微量の生体分子や薬の細胞内や生体内における挙動を知ることが可能となります。そのため、RI を用いた実験は、薬学の研究には必要不可欠なものとなっています。RI 研究施設は、様々な管理と監視のもとで、安全に RI 実験を行っている施設です。

    RI の管理と監視

    コンピューターを用いた管理と監視

    施設内の管理区域(RI を使用することができるエリア)には、化学実験室、組織培養実験室、測定室など、作業の目的別に 10 室以上の部屋が設けられています。この管理区域内での RI の使用や入退室の管理、そして、室内の空気や排気、排水などの監視は、コンピューターを用いて絶え間なく行われています。

    RI を用いた薬学研究

    疾患のメカニズムの解明と診断薬の開発

    施設内には共用機器として、バイオイメージングアナライザーBAS5000、液体シンチレーション計数装置、RIA 用ガンマカウンターなどが設置されています。これらの機器を用いて、タンパク質の修飾解析などの疾患メカニズムの解明に関する研究や診断薬の開発に関する研究などが行われています。

  • 機器分析研究施設

    分子レベルの解析で薬学研究に
    貢献する最先端の分析機器

    薬学の先端的研究において、分子レベルでの検討は不可欠になっています。機器分析研究施設では、磁気を使って化合物の分子構造を分析する核磁気共鳴装置をはじめ、各種の分析機器を駆使してミクロの世界を解明し、薬学研究をバックアップします。

    合成研究

    化合物の分子構造の情報を得て、次のステップへ

    本研究施設では、各種分析機器を用いて測定および解析を行います。たとえば、有機化合物の合成研究では、合成した化合物の分子構造を知る必要があるため、各種分析機器から得られる情報を基に化合物の構造を決定し、さらに具体的な実験の方針を検討します。

    分析機器

    最新の分析機器を導入

    本研究施設には、以下の最新の高性能な分析機器が複数導入され、高精度な分析手法を糸口に科学や生命現象の理解と解明、さらには創薬に役立つことを願っています。

    • 核磁気共鳴装置(NMR)
    • 質量分析装置(MS)
    • X線回折装置(XRD)
    • 円二色性分散計(ORD-CD)
  • 実験動物研究施設

    薬学の進歩、発展のために

    本学の実験動物研究施設(延床面積約350坪)では、マウス、ラット、ウサギ、モルモットなどの実験用動物を飼育しています。動物実験委員会による厳密な管理体制のもと、薬学の研究と教育に寄与しています。

    飼育環境

    厳しい条件を満たした飼育環境を整備

    動物の健康を守るため、飼育室の温度は常に適温?適湿に保たれ、感染源が室内に侵入しにくいよう構造的に工夫されています。清浄度の極めて高いSPF (Specific Pathogen Free) 区域、そしてP1A区域、コンベンショナル区域、P2A (感染実験)区域、その他の区域にわかれ、述べ13飼育室、6実験室、5処置室が設置されています。
    昭和薬科大学実験動物研究施設SPF飼育室では、マウスを対象とする年4回の定期微生物モニタリングを実施しています。下記項目の微生物検査(培養 I、血清反応I 、鏡検 I)を行っています。

    微生物
    検査項目 カテゴリー 検査方法
    Corynebacterium kutscheri (ネズミコリネ菌) C 培養 I
    Mycoplasma pulmonis (肺マイコプラズマ) B
    Salmonella spp. (サルモネラ属菌) A
    Clostridium piliforme (Tyzzer菌) C 血清反応 I
    Ectromeria virus (エクトロメリアウイルス) B
    LCM virus (リンパ球性脈絡髄膜炎) A
    Mouse hepatitis virus (マウス肝炎ウイルス) B
    Mycoplasma pulmonis (肺マイコプラズマ) B
    Sendai virus (センダイウイルス) B
    Ectoparasites (外部寄生虫) C/E 鏡検 I
    Intestinal protozoa (消化管内原虫) C/E
    Pinworm (蟯虫) C/E

    動物実験ルール

    適切な教育訓練を実施し、動物実験のルールを徹底

    本学では、生命科学の教育及び研究の推進に寄与するため、厳密なルール(動物実験規程)に従って動物実験が行われています。動物実験を実施するためには、学長により動物実験計画が承認され、利用者は毎年の教育訓練を受ける必要があります。また、共同施設である実験動物研究施設では、実験動物研究施設利用法に従った厳密な管理が行われております。

    委員

    2023年度動物実験委員会委員

    規程

    昭和薬科大学動物実験規程

    動物実験マニュアル及び申請?報告書類一式

    昭和薬科大学動物実験マニュアル

    動物実験計画書

    動物実験継続申請書(毎年度末)

    動物実験計画変更申請書

    動物実験終了届

    飼養保管施設設置申請書

    動物実験室設置申請書

    動物実験施設等廃止届

    動物実験の自己点検票(毎年度末)

    動物実験における有害物質使用許可申請書

    実験動物研究施設利用に関わる申請?報告書類一式

    動物搬入依頼書 兼 動物発注依頼書

    動物搬出?処分?死亡届

    実験器材等保管届

    教育訓練受講人数

    2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度
    開催日 4/8 4/10 8/21 9/24 11/26 4/6 4/8 8/18 4/6 4/8 8/18 4/7
    受講者数 58 71 20 65 26 70 55 7 61 62 12 136
    合計 149 91 132 135 136

    実績

    動物実験計画書の承認件数

    2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
    動物実験計画書 24 25 23 19 21
    遺伝子組換え動物実験計画書 10 9 8 7 7

    施設利用回数

    2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
    4月 606 675 208 484 536
    5月 618 629 188 363 555
    6月 582 682 235 471 472
    7月 464 579 295 416 295
    8月 429 371 199 315 365
    9月 538 387 284 287 372
    10月 629 497 334 337 478
    11月 563 491 330 417 538
    12月 482 415 399 433 534
    1月 456 463 280 367 386
    2月 492 578 395 461 481
    3月 523 398 526 601 556
    合計 6,382 6,159 3,673 4,952 5,568
    2019年3月末 2020年3月末 2021年3月末 2022年3月末 2023年3月末

    実験動物使用数

    2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
    マウス 10,293 10,856 10,377 12,748 14,820
    ラット 73 126 21 31 20
    モルモット 4 4 0 0 0
    ウサギ 0 0 0 0 0
    合計 10,370 10,986 10,398 12,779 14,840
    2019年3月末 2020年3月末 2021年3月末 2022年3月末 2023年3月末

    自己点検?評価

    2022年度 動物実験に関する自己点検?評価

    2022年度 実験動物飼養保管状況の自己点検票

    外部検証結果

    「動物実験に関する検証結果報告書」(H31.3.14)

  • モデル薬局?モデル病室

    「実務実習」に備えた
    本格的な実習施設

    6年制教育では、5年次の「実務実習」をスムーズに行うため、4年次に学内で1カ月の「事前実習」を行います。4年制の学生を対象にした事前実習をトライアルで開始し、ノウハウを蓄積していきます。

    モデル薬局

    現代医療の実情に即した教育

    モデル薬局は、病院薬局?保険薬局を備え、レセプトや電子カルテを見ながら、現代医療の実情に即した実習を行います。一方、モデル病室には、医薬情報を検索できるコンピュータを設置し、服薬説明をはじめ患者さんと対話するトレーニングを重視します。

    調剤実習

    豊富な経験をもつ「実務家教員」が指導

    「事前実習」では、病院?薬局の薬剤師として豊富な経験をもつ「実務家教員」が中心となって指導し、調剤業務はもちろん、病棟活動を中心に患者さんとのコミュニケーション能力を養います。